サトウ歯科だより
2009−11 第44号

サトウ歯科・デンタルインプラントセンター大阪のご案内
サトウ歯科デンタルインプラントセンター大阪 院長 佐 藤 俊 一



当院駐車場、移転のご案内

皆様こんにちは。
サトウ歯科だよりが今年も発刊できるのをうれしくおもっております。
以前は年2回の発行でしたがサトウ歯科のホームページがありますので、最近の歯科関係のニュースやサトウ歯科で今どんなことをしているのかの情報は、そのなかのブログページ“DICoO Blog”をひらいてみていただければとおもいます。(サトウ歯科デンタルインプラントセンター大阪のホームページ

さて、JR放出駅周辺の大阪市都市整備事業も当初の計画より20年近くもかかり、やっと一部を除き終了しました。診療所の前の道路の幅が広くなり車道と歩道が分かれ、電柱もなくなりつつあり、すっきりとした雰囲気になりました。
ただ、駅前の自転車の不法駐輪は相変わらずで、これは住民のモラルにも関係しますので困った問題です。
ところで当院は、診療所の東側に土地を新たに取得し、駐車場として来院患者さんに利用していただくように整備しました。これで違法駐輪や違法駐車を助長することなく、安心して患者さんに通院していただくための駐車スペース(乗用車2台、自転車・バイク5台)を確保できました。

そして、玄関のアプローチに関して、これまでは歩道より段差があるため、うっかり足をひっかけられる方もいらっしゃいましたが、今回の工事に付随して玄関アプローチに手すりを設置し、転倒防止の配慮を施しました。

ふり返れば市の整備事業計画のため、住んでいる家を立ち退き、いろんな住み方の選択を余儀なくされた住民の方々も多かったように思います。
私達も当初は、土地の一部を削られ、さらには十分に住むことの出来た診療所兼住宅の3階鉄筋コンクリートの建物を解体することを命じられ、この計画に対して多少なりとも不満を持っていましたが、結果的には街が新しくよみがえり、当院も新しい建物ができたため、新世代にタイミングよく事業を継続できることができました。これは「外圧」によって導かれた結果でしたが、望んでも出来なかったこのことを今はよかったと考えております。

最近は歯科医療も高度化し、専門分野がすすみ、一人のドクターがすべてのことをこなすことが難しくなってきております。 当院も、歯列矯正、インプラント、審美歯科など、それぞれが得意分野を担当し、患者さんの多様なご要望にこたえられるよう、さらなるチーム医療の充実を目指しております。


奇妙な健康食品・健康グッズ

健康志向の高まりの中で、健康に関するさまざまな情報が飛びかい、健康食品・栄養補助剤・健康器具などが無数に宣伝、発売されています。
現代人は健康によくない環境で自己管理もままならない日々を過す傾向にありますから、そのようなものに頼りたくなる心理も理解できないわけではありません。
しかし、その心理につけこんで金儲けをしようとする健康産業の戦略を、我々消費者は無批判に受けいれていないかどうか考えてみる必要があります。

「この食品を摂れば、この病気に効く」といった類の記事がいろんな雑誌で取り上げられますが、よくぞ毎月、話題を探し出すものと感心させられます。
歯科分野での話題に限ってもいろいろなものが宣伝されています。
例えば、「なた豆」には歯周病や蓄膿といった膿を出す症状に効くといった宣伝の一例がありますが、まず最初にどうして「なた豆」なのかと疑問に思います。仮に「なた豆茶」を飲んで一時的に症状が治ったとしても、歯周病の原因の解決にならないのは自明です。ひとつの食品が特定の病気に効くといった短絡的な考え方にはとうてい同意できません。

「ナタマメ協会」のHPより
その効果の科学的根拠を問い合わせておりますが、いまだ返信がありません。

 

ナタマメエキス入り口腔洗浄液ナタ・デ・ウォッシュ。『出てきたヨゴレが目に見える』と書いてありますが・・・・。(写真はHPより引用)

また、「ダイエットに効果ある」とうたえば購買心を煽ることが出来るようです。
近年でもダイエットによい食品として、キャベツ、納豆、バナナと次々と話題になり、そしてすぐさま忘れ去られます。
食品にかぎらず、健康商品のなかにもその効果が疑われるものもあるようです。そして、効果がないどころか、逆に悪い影響をあたえるものであればなおさら問題です。
歯科関係でひとつ紹介しますと、「顔やせプレート」なる商品があって、この器具を口の中に入れておくと口の周りの筋肉を刺激して、顔が引き締まり『小顔』になるというものです。ここでもダイエット効果がキーワードとなっています。
強くかみ締めるやり方のために人によっては顎関節をいためる恐れもありそうです。
しかし、その効果の科学的根拠について直接電話で製造元、販売元を問い合わせてところ、納得いく答えがまったく返ってきませんでした。

OYAMA社の「フェイスダイエットマウスピース」(販売、製造元HPより引用)
科学的根拠を販売元に問い合わせし、後日連絡をいただけるとの返答でしたが、それ以来、返答どころか連絡もなし・・・。
やはり胡散臭い(?)

よくある宣伝として、「某大学で研究されて実証された」など権威づけることで購買者に信用させるのはもっとも普通のやり方であります。同じように「有名人の誰々さんが使っている」というのも同類で、買う人に安心感をあたえる方法のひとつです。
消費者が使用してよかったという感想を述べる場合は全く科学的根拠を示す必要がないので、売るほうの立場としては都合がいいのです。
科学的根拠があるかのように宣伝されているもののひとつに「マイナスイオンが発生する電動ブラシ」というのがあります。マイナスイオンがプラスイオンを持った歯垢を取り出すという理屈らしいですが、マイナスイオンの役割は家電製品で一躍脚光をあびましたものの、今ではその効果は疑わしいといわれています。そもそもマイナスイオンの定義があいまいで、しかもマイナスイオンが善玉でプラスイオンが悪玉のような考え方は否定されています。
なんとなく科学的用語が使われると信用があるようにおもえる一例です。
ところで、「電動ブラシ」について、もうひとつ重要なことは普通の手用ブラシよりも効果的に歯垢をとることが出来るのかといったことも検証されなければなりません。
もともと電動ブラシは手用歯ブラシを使うのが困難な身障者のために開発されたもので、健常者でも歯磨きの下手な人が使えば、効率的に汚れを取ることができることは確かです。
ただ、電動ブラシもうまく使わないと振動で歯ぐきや歯を傷つけたりすることがあるので注意が必要です。
電動ブラシは高価なのが多いのは事実ですが、それならば全ての手用ブラシが安くてすぐれているかといえばそうとはいえず、現にいろんな種類のブラシが発売されていてその選択に迷います。
適切な歯ブラシの選び方には使う人の好みもあるでしょうし、みがきかたの技術もあるので歯科医院で歯科衛生士に相談されるのが一番です。

なかには「ころころブラシ」といって円形のブラシで磨く方法も紹介されています。
暇と好奇心旺盛な方はネットでしらべて使っていただき、結果を報告いただければありがたいです。

B&H社のコロコロ歯ブラシの宣伝 (HPより引用)
その効果の科学的根拠を問い合わせたところ、「大変もうしわけありませんが、事情があって、研究資料とエビデンスデータは私どもからも、お出しすることができません。表現方法が適切でないところがあれば、削除を検討いたしますので、ご指摘いただければ幸いです。」との回答でした。

他にも調べれば、奇妙な健康食品や健康商品もありますが、もっともらしい宣伝文句につい騙されてしまうことがあるかもしれません。
「なぜ人は騙されるのか?」といった本もありますが、私も含め、人はだまされ易いものです。
他人からみると、人は何故やすやすと騙されるものかとおもいますが、所有への欲望、他人への優越感、人に認めてもらいたい、自己保身などいろいろと理由はありそうです。
そして、そこがまた人間の本質かもしれません。
歯ブラシ程度の買い物では遊び心ですまされますが、一生の後悔になるような高い買い物にはお互い特に気をつけましょう。

◆ 推薦図書

「人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか」          「疑似科学入門」
新潮社 / Thomas Gilovich (原著), 守 一雄守 秀子 (翻訳)           岩波新書 /  池内 了 (著)



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