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今月のインプラント関連の最新論文

【 佐藤琢也 記 】

デンタルインプラントセンター大阪では毎月、インプラントと歯周病に関連する最新英論文を翻訳する勉強会が開催されております。
今月はインプラントを学ぶ歯科医師の先生向けに下記の論文を紹介させていただきます。

上顎前歯部の骨造成時におけるコラーゲンメンブレンと自家骨片使用の有用性

Title :The influence of collagen membrane and autogenous bone chips on bone augmentation in the anterior maxilla: a preclinical study.

Author :Janner SFM, Bosshardt DD, Cochran DL, Chappuis V, Huynh-Ba G, Jones AA, Buser D.

JournalClin Oral Implants Res. 2017 Nov;28(11):1368-1380.

PURPOSE

インプラント埋入時に頬側歯槽骨の裂開が生じた場合にはDBBMを用いたGBRが適応されるが、同時にコラーゲンメンブレン、あるいは自家骨移植を併用する有用性について、組織学的研究により評価する。

MATERIALS AND METHODS

・8頭の雑種犬の両側上顎第二前歯、第一小臼歯を抜歯。5週間後にインプラント埋入するが、インプラント(Roxolid NC SLActive)埋入窩の歯槽堤頬側に対して裂開状の骨欠損を付与する。

Fig.1 頬側骨の裂開の付与

・この直後におこなうGBRを下記に分類。

①D+M:Bio-Oss+Bio-Gide

→Bone Tackの使用は明記なし

②A+D+M:自家骨+Bio-Oss+Bio-Gide

→自家骨はボーンスクレイパーで採取し、インプラント表層は自家骨、その外郭を Bio-Ossで被包する”contour augmentation”

③D : Bio-Oss単体

④A+D : 自家骨+Bio-Oss 

縫合後に手術創保護のためのレジンスプリントによるグラスファイバーを接着。

・インプラント埋入の3週後に4頭、12週後に残りの4頭を屠殺し、インプラント周囲組織の組織切片を得て、新生骨の形成、骨補填材の吸収の機序を組織学的に評価。

RESULTS

・自家骨は3〜12週後にほぼ吸収された。

・DBBMは12週後も存在(Fig6)。

・3週後、自家骨使用群では垂直的な新生骨造成が有意に認められたが、12週時には影響を及ぼさなかった。

・コラーゲンメンブレンは12週までに垂直的に、新生骨造成にポジティブな影響を与えた。

・水平的な骨造成に自家骨添加は有用な結果を示したが、コラーゲンメンブレンの有無には有意差が認められなかった。

・レジンスプリントが早期に崩壊、脱離した部位は有意に骨造成量が減少していた。

Fig.6 骨造成部位の経時的変化(m㎡)。

CONCLUSION

DBBMに自家骨片を加えることにより、また、コラーゲンメンブレンにて被覆することにより、新生骨の造成に有利に働くことが示唆された。また、手術創保護が重要であることも示された。

POINT OF CRITICISM

興味深い内容であるが各部位3−4標本のみ

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